インプラントのメンテナンスの基礎知識と頻度・費用まで徹底解説

著者：T DENTAL OFFICE 天王寺インプラントクリニック

インプラント治療を受けたものの、「本当にこのままで大丈夫？」と日々のケアや定期的なメンテナンスについて不安を感じていませんか？実は、インプラントの周囲炎は天然歯の2倍以上発症リスクが高いという研究報告があり、適切なメンテナンスを怠ると数年でインプラントの寿命が短くなるケースも少なくありません。

特に日本では、インプラントの平均寿命が12～15年とされており、「毎日きちんとケアしているつもりでも、定期診療を受けていない患者の喪失率は約20％」という公的データも存在します。想定外の費用や、転院・引っ越し時の対応など、気になるトラブルも多いのが現実です。

でもご安心ください。専門の歯科医院では、最新のクリーニング技術や認定歯科衛生士によるサポートで、インプラントを長期的に健康に保つことが可能です。ある調査でも、定期的なメンテナンスを受けている患者は、10年以上インプラントを維持できる割合が大きく向上しています。

「正しいメンテナンスの方法や費用、頻度は？」「転院時の注意点は？」など、この記事を読むことであなたの疑問や不安をすべて解消できます。放置すると高額な再治療費や健康リスクにつながる前に、まずは本記事で正しい知識を手に入れてください。

インプラントのメンテナンスの基礎知識と重要性

インプラントとは何か – 種類や構造の基礎知識、天然歯との違いを明確に説明

インプラントは、歯を失った部分に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療方法です。主にチタン製の人工歯根を顎骨に固定し、上部構造としてセラミックやジルコニアなどの人工歯冠を取り付けます。天然歯と比較すると、インプラントには歯根膜が存在せず、咬合時の衝撃吸収機能が異なります。

また、インプラント治療には「一本単位での埋入」だけでなく、オールオンフォー（All-on-4）と呼ばれる最新の治療法も存在します。オールオンフォーは、少数（通常は4本）のインプラントで、片顎すべての人工歯を支える方法です。従来の全ての歯に対して個別にインプラントを埋入する方法に比べて、外科的負担や費用を軽減でき、即日で仮歯を装着できるケースもあります。これにより、総入れ歯が合わない方や、広範囲の歯を失った方にも対応できるのが特徴です。

下記の表は、インプラントと天然歯の違いをまとめています。

項目	インプラント	天然歯
歯根の有無	チタン製人工歯根	自然の歯根
歯根膜	なし	あり
感覚伝達	低い	高い
ケアの必要性	非常に高い	高い

インプラントは天然歯よりもメンテナンスが重要となります。構造的な違いがあるため、日常のケアや定期的な管理が不可欠です。特にオールオンフォーのような複数歯を支えるインプラントの場合、負担が集中しやすいため、より一層のメンテナンスが求められます。

インプラントのメンテナンスの目的と重要性 – 周囲炎予防、寿命延長、機能維持のための根拠を示す

インプラントのメンテナンスは、インプラント周囲炎の予防、インプラントの寿命延長、機能性の維持が主な目的です。インプラントは天然歯と異なり、細菌感染に対して弱いため、周囲の組織が炎症を起こすリスクが高くなります。

主な目的は以下の通りです。

• 周囲炎の予防：インプラント周囲炎は放置するとインプラントの脱落につながるため、定期的なクリーニングとチェックが必要です。
• 寿命の延長：正しいメンテナンスを行うことで、10年以上インプラントを長持ちさせることができます。
• 機能の維持：咬合力や審美性を維持し、快適な生活を続けられます。

とくにオールオンフォーのような治療法では、複数本の人工歯を少ないインプラントで支えるため、一本への負担が大きくなりがちです。したがって、クリーニングや咬合調整などの定期的なメンテナンスを徹底することで、全体の安定性や快適性を継続的に保つことができます。

インプラントの定期メンテナンスは、歯科衛生士や歯科医師によるプロフェッショナルケアと日々のセルフケアの両方が重要です。

インプラントにおけるメンテナンスが必要な理由 – 自然歯との違いから生じる特有のリスクと管理の必要性

インプラントは天然歯と比べて歯根膜がなく、免疫機能が低いことから、細菌感染に対して非常にデリケートです。特有のリスクとして、インプラント周囲炎や骨吸収が挙げられます。これらはセルフケアだけでは防げないため、定期的な専門的メンテナンスが欠かせません。

また、オールオンフォーのような複数歯を支えるインプラントシステムでは、一箇所のトラブルが全体へ悪影響を及ぼす可能性も高まります。連結型のため、清掃不良や咬合不良が一部に生じると、残りのインプラントや人工歯にもダメージが波及しやすいのが特徴です。したがって、個別のインプラント以上に、全体のバランスや衛生状態の厳密なチェックが求められます。

特有のリスクと管理ポイント

• インプラント周囲炎の発症リスク
• 骨吸収によるインプラントの脱落リスク
• 咬合力の不均衡による破損リスク

オールオンフォーの場合は、特に咬合力の分散と連結部の衛生管理が重要です。上記を防ぐためには、専用器具によるクリーニングや咬合チェックが重要です。インプラントメンテナンスを怠ると、長期的な健康維持が難しくなるため、必ず専門の歯科医院で定期的なケアを受けましょう。

インプラントのメンテナンスの頻度と費用詳細

適切なメンテナンス頻度とは – 初期1年間の短期頻度とその後の長期的な頻度調整の具体例

インプラント治療後は、最初の1年間が特に重要とされています。この期間は、3ヶ月に1回程度の頻度で歯科医院での定期メンテナンスを受けることが推奨されています。インプラントの周囲の状態や、患者自身のセルフケアの状況を歯科衛生士が詳細にチェックし、必要に応じてクリーニングや指導を行います。

オールオンフォーの場合も同様に、最初の1年は特に慎重な経過観察が必要です。全体の噛み合わせや人工歯の固定状態、清掃状態などを細かく確認します。場合によっては通常のインプラントよりも頻繁なチェックや調整が必要となるケースもあります。

1年経過後は、患者の口腔環境やリスクに応じてメンテナンス頻度を調整します。一般的には半年に1回が標準ですが、喫煙や糖尿病などリスク要因のある場合は3～4ヶ月ごとのチェックが望ましいです。オールオンフォー利用者も、連結構造ゆえにトラブル発見が遅れないよう、リスクに応じて頻度を調整しましょう。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルリスクが高まるため、定期的なケアが長持ちの秘訣です。

インプラントのメンテナンスの費用相場と料金体系 – クリーニング、検査、調整などの内訳と地域差、費用比較

インプラントのメンテナンス費用は、受診するクリニックや地域、メンテナンス内容により異なります。全国的な相場は1回3,000円～10,000円前後です。以下のような内訳となる場合が多いです。

項目	一般的な費用目安	内容の例
クリーニング	2,000～5,000円	専用器具による汚れ除去
検査・レントゲン	2,000～4,000円	骨やインプラント周囲の状態確認
調整・アドバイス	1,000～3,000円	咬み合わせ確認やセルフケア指導

都市部では費用が高めになる傾向があり、複数本メンテナンスの場合は本数ごとに加算されることもあります。オールオンフォーのような複数本を支えるシステムの場合、全体のクリーニングや調整により時間や工程が増えるため、通常の単独インプラントより費用がやや高くなることがあります。料金体系や施術内容の詳細は事前に歯科医院に確認しましょう。

保険使用の範囲と条件 – 医療費控除も含めた保険適用の実態と公的支援制度の説明

インプラントのメンテナンスは、原則として健康保険の対象外です。ただし、インプラント以外の歯に疾患があり保険診療と併せて受ける場合や、特定の合併症治療では一部保険適用となることがあります。日常のメンテナンスやクリーニングは自費診療となるケースが一般的です。

年間10万円を超える医療費を支払った場合、医療費控除の対象となります。インプラント治療やメンテナンス費用も控除申請可能なため、領収書の保管が重要です。また、一部自治体や企業の福利厚生で助成金制度が利用できる場合もありますので、事前に確認しておくと安心です。オールオンフォーなどの大規模な治療は費用も高額になりやすいため、控除や助成制度を積極的に活用しましょう。

他院や転院時のインプラントのメンテナンス対応

他院でメンテナンスを受ける際のポイント

インプラント治療後に転院や他院でのメンテナンスを希望する場合、いくつかの重要なポイントがあります。まず、治療履歴や施術内容、使われているインプラントのメーカー情報は必ず控えておきましょう。これがないと適切なケアや保証が受けられないことがあります。特に保証制度は、医院やメーカーごとに異なるため、条件や継続可否を事前に確認することが大切です。

オールオンフォーの場合は、特殊なパーツや連結構造が用いられているため、さらに詳細な情報（例えば、インプラント本数や位置、ブリッジの固定方法など）を記録しておくと、他院でのメンテナンスがスムーズになります。

以下のリストを参考に、他院でスムーズにメンテナンスを受けるための準備を進めてください。

• 治療履歴やレントゲン画像などの資料を持参
• インプラントメーカー・型番・ロット番号の把握
• 保証書や保証内容の確認
• 以前の医院との連絡手段を確保

もし保証の継続が難しい場合、メンテナンスの内容や費用が変わることがあるため、事前に新しい医院に詳細を相談することをおすすめします。

転院・引っ越し時の対応策

引っ越しや転勤、海外赴任などで通院が難しくなる場合、全国対応のクリニックを探すことが重要です。都市部ではインプラント専門クリニックが多くありますが、地方や海外では対応できる医院が限られる場合があります。特に海外赴任の場合、日本製インプラントが普及していない地域では、部品の入手やメンテナンスが難しいこともあるので注意が必要です。

オールオンフォーのような特殊なシステムの場合、部品の調達や連結部の調整に対応できるか、転院先のクリニックに事前確認することが重要です。場合によっては、旧医院から詳細な資料を取り寄せておく必要があります。

下記のテーブルは、転院時や引っ越し時の主な対応策をまとめたものです。

シーン	対応策
国内転院	事前に全国対応クリニックリストを確認
海外赴任	現地のインプラント対応歯科をリサーチ
長期出張	一時帰国時にメンテナンスを予約
メーカー不明	旧医院に確認、資料提供を依頼

また、転院先での費用や保険適用の有無、メンテナンスの頻度も各医院により異なるため、事前の問い合わせが欠かせません。

転院に伴うリスクと回避方法

転院時にはいくつかのリスクが伴います。多いのは、他院での治療歴やインプラントメーカーの情報が不十分な場合、受け入れを断られるケースです。また、医院ごとに使用する器具やメンテナンス方針が異なり、十分なケアが受けられないこともあります。

オールオンフォーなどの複雑なシステムの場合、連結パーツの種類や構造によっては、部品調達や調整作業が難航することもあります。この場合も、詳細な治療記録やパーツ情報が転院時の大きな助けになります。

こうしたトラブルを防ぐために、以下のような事前準備が有効です。

• 治療記録・保証書などの書類を整理
• インプラントの詳細情報を控えておく
• 転院先に対応可能か事前確認
• 事前に診療内容や費用の見積もりを取る

また、インプラントの部品交換や外す必要が生じた場合、特殊な器具やメーカー対応が必要となることもあるため、転院は慎重に検討することが重要です。しっかりと準備し、信頼できるクリニックを選ぶことで、インプラントの健康と寿命を守ることができます。

セルフケアとプロフェッショナルケアの実践法

自宅でできる具体的なセルフケア方法 – 適切なブラッシング法、推奨歯磨き粉、デンタルフロス・歯間ブラシの使い方

インプラントの健康を維持するには、毎日のセルフケアが不可欠です。まず、やわらかい毛の歯ブラシを使用し、力を入れすぎずに歯と歯茎の境目をやさしくブラッシングしましょう。インプラント専用の歯磨き粉は、低研磨性のものを選び、インプラントを傷つけないことが大切です。フッ素配合や殺菌成分入りの歯磨き粉もおすすめです。

オールオンフォーなどの連結型インプラントの場合、ブリッジ下部の清掃がとても重要です。歯間ブラシやスーパーフロスなどの特殊な清掃グッズを活用し、連結部の隙間や人工歯の下に溜まりやすいプラークを丁寧に除去しましょう。また、歯科医院で清掃用のアドバイスやデモンストレーションを受けると、より効果的なセルフケアが可能となります。

デンタルフロスや歯間ブラシは、インプラント周囲の細かい汚れを除去するのに役立ちます。歯間ブラシは適切なサイズを選び、無理に通さず優しく動かしてください。インプラント部分専用のフロスも市販されているため、使い方を歯科医院で相談すると安心です。

セルフケアチェックリスト:

• 歯ブラシはやわらかめを使用
• 低研磨性・殺菌成分配合の歯磨き粉を選ぶ
• デンタルフロスや歯間ブラシで細部の汚れを除去
• オールオンフォーなどブリッジ下の清掃も丁寧に行う
• 毎食後のブラッシングを習慣にする

歯科衛生士によるプロフェッショナルケアの内容 – クリーニング技術（PMTC、超音波スケーラー、エアフロー）と器具の特徴

定期的な歯科医院でのケアは、インプラントの寿命を大きく左右します。クリニックでは歯科衛生士が専門器具を使い、PMTC（プロによる機械的歯面清掃）や超音波スケーラー、エアフローなどで徹底的にクリーニングを行います。

超音波スケーラーは、インプラント表面を傷つけにくい専用チップが使われ、付着したバイオフィルムや歯石を効率的に除去します。エアフローは微細なパウダーを吹き付けて汚れを落とす方法で、インプラントや周囲組織にやさしいクリーニングが可能です。

特にオールオンフォーのような連結構造のインプラントの場合、プロによるクリーニングではブリッジ下の細かい部分や連結部の汚れも徹底的に除去します。これにより、セルフケアだけでは届かない部分の清掃や、咬合バランスの細やかなチェックが可能となります。

プロフェッショナルケアの主な内容を下表にまとめます。

ケア方法	特徴	使用器具
PMTC	機械的に歯面を清掃し、バイオフィルムを除去	専用ポリッシャー等
超音波スケーラー	インプラント対応チップで歯石・バイオフィルム除去	超音波スケーラー
エアフロー	微粒子パウダーで着色や細かい汚れを優しく除去	エアフロー専用ハンドピース

インプラント用メンテナンス器具の安全性と最新技術 – 専用スケーラーの選択基準や最新の低研磨パウダー技術の解説

インプラントのメンテナンスには、専用設計のスケーラーや低研磨性のパウダーが使われています。一般の歯石除去用器具ではインプラント表面を傷つける恐れがあるため、樹脂製やチタン製など、インプラント対応のスケーラーが選ばれます。これらは表面にダメージを与えず、バイオフィルムをしっかり除去することができます。

最新のエアフロー用パウダーは、グリシンやエリスリトールなど超微粒子でできており、歯茎やインプラント体への刺激を最小限に抑えつつ、効率的にクリーニングします。器具や技術の進化により、従来よりもさらにやさしく、確実なメンテナンスが可能になっています。

インプラントのメンテナンスにおける器具選びや最新技術については、主治医や歯科衛生士に相談し、自分のインプラントに合った方法を提案してもらうことが重要です。

オールオンフォーのメンテナンスについて

近年、インプラント治療の選択肢として注目されている「オールオンフォー（All-on-4）」についても、日々のメンテナンスが非常に重要です。オールオンフォーは、4本のインプラント体を顎骨に埋入し、その上に全体の人工歯を固定する方法です。この治療法は、多数の歯を失った場合でも短期間で噛む機能と見た目の回復が可能という大きなメリットがあります。

オールオンフォーの場合も、インプラントの周囲にバイオフィルムや歯垢が蓄積すると、インプラント周囲炎などのリスクが高まるため、定期的なプロによるメンテナンスと、日常のセルフケアが不可欠です。また、構造上、通常のインプラントよりも清掃に工夫が必要になるため、専用の歯間ブラシやフロス、ウォーターピックなどの清掃補助器具の使用が推奨されます。定期検診では、装着物の緩みや人工歯の摩耗・破損がないかもチェックされ、必要に応じて調整や修理が行われます。

オールオンフォーのメンテナンスを怠ると、装置全体の脱落や再治療が必要になるケースもあるため、インプラント治療を長持ちさせるためには、細やかなプロのサポートとセルフケアの両立が非常に重要です。

メンテナンス未実施のリスクとトラブル事例

インプラントのメンテナンスを怠った場合の症状と進行過程 – 赤み、出血、膿、骨吸収などの医学的説明

インプラントのメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎が発生しやすくなります。初期症状としては、歯肉の赤みや腫れ、軽い出血が見られます。進行すると膿が出たり、口臭が強くなることがあります。さらに放置すれば、インプラント周囲の骨が徐々に吸収されてしまうため、インプラント自体の動揺や脱落リスクが高まります。

以下のテーブルは症状の進行とその特徴をまとめたものです。

進行段階	主な症状	影響・リスク
初期	歯肉の赤み、腫れ、軽い出血	炎症の発生、違和感
中等度	膿、強い出血、口臭	骨吸収の進行、痛み
重度	骨の大幅な吸収、インプラント動揺	インプラントの脱落、再治療

定期的なメンテナンスを怠ることで、健康な状態を保てなくなるだけでなく、再治療や追加費用が発生する大きなリスクがあります。

よくあるトラブルと失敗事例の紹介 – 噛み合わせ不良、器具破損、保証無効化の具体的ケーススタディ

インプラントのトラブルはメンテナンス不足が原因となることが多く、以下のような実際の事例が報告されています。

• 噛み合わせ不良
  噛み合わせの調整を放置すると、インプラントや周囲の歯に過度な負担がかかり、破損や痛みを引き起こします。
• 器具破損
  定期チェックを受けずに長期間使い続けると、アバットメントやスクリューなどの器具が摩耗・破損しやすくなります。
• 保証無効化
  定期メンテナンスの未実施は、多くの医院で保証対象外となる原因です。異変があっても保証が受けられず、全額自己負担で再治療となるケースもあります。

再発しやすい主なトラブル

• インプラント周囲炎の再発
• 器具の緩みや外れ
• 人工歯の破損や脱落

これらは定期的なチェックと早期対応でほとんどが予防可能です。

トラブル回避のためのポイント – 定期的なメンテナンスと早期発見の重要性

トラブルを防ぐためには、以下のポイントを意識した生活が不可欠です。

• 定期的な歯科医院でのメンテナンス予約
  3～6か月に1回を目安に、専門の歯科衛生士によるクリーニングとチェックを受けることで、症状の早期発見・早期治療が可能になります。
• セルフケアの徹底
  毎日の歯磨きや補助器具（フロス・歯間ブラシ）の活用で、インプラント周囲の汚れをしっかり除去します。
• 異変を感じたらすぐ相談
  痛みや腫れ、出血などの異常があれば、すぐに歯科医院へ相談することが重要です。

トラブル回避のポイント	内容
定期メンテナンス	3～6か月ごとに専門家によるチェックとクリーニング
セルフケア	歯ブラシ・フロス・歯間ブラシでの毎日の清掃
早期相談	痛みや腫れなどの異変に気づいたら早めに受診

日々のケアとプロによるサポートを組み合わせることで、インプラントを長持ちさせることができます。

インプラントと他治療法の比較

入れ歯・ブリッジとのメンテナンス比較

インプラントは、入れ歯やブリッジと比べて高い機能性と自然な見た目が特徴ですが、メンテナンスの違いも重要です。

比較項目	インプラント	入れ歯	ブリッジ
メンテナンス頻度	3～6か月に1回	1～3か月に1回	6か月に1回程度
費用負担	1回3,000～10,000円（保険外が多い）	1回1,000～5,000円（保険使用あり）	1回2,000～6,000円（保険使用あり）
機能性	噛む力・審美性が高い	ズレや違和感が生じやすい	両隣の歯に負担がかかる

インプラントは、定期的なメンテナンスが必須ですが、長期間安定して使用できるため、しっかり管理すれば他の治療法より長持ちします。

オールオンフォーと他治療法の比較

オールオンフォー治療は、従来の総入れ歯や複数本の個別インプラント治療と比較して、メンテナンスの方法や頻度にいくつかの特徴があります。オールオンフォーは、全体の人工歯を4本のインプラントで支えるため、セルフケアでは歯間ブラシやウォーターフロスを使い、人工歯と歯茎の隙間や裏側の清掃を徹底することが重要です。また、定期的な歯科医院でのメンテナンス時には、着脱式の構造の場合は取り外して清掃や点検を行うこともあります。固定式の場合でも、歯科医師・歯科衛生士による専用の器具を使ったケアが不可欠です。

オールオンフォーのメンテナンスを怠ると、人工歯全体の脱落やアバットメントの緩み、インプラント周囲炎の進行といったリスクが高まるため、通常のインプラント以上に定期的なプロのチェックが推奨されます。総入れ歯や個別インプラントに比べて、日常ケアの工夫と専門的なサポートの両方をバランスよく実践することが長持ちの秘訣です。

インプラントのメンテナンスの大変さと対策

インプラントのメンテナンスは「大変」「面倒」と感じる声もあります。主な理由は以下の通りです。

• 定期的な通院や専門的なクリーニングが必要
• セルフケアの徹底が求められる
• 費用が保険適用外の場合が多い

しかし、効率的な管理方法を取り入れることで負担は大きく軽減できます。

効果的な対策

• 歯科衛生士から正しいセルフケア方法を学ぶ
• 柔らかい歯ブラシや専用フロスを活用
• スケジュール管理アプリで定期検診を忘れず予約
• 体調や生活環境の変化に合わせて歯科医院を変更する場合も、紹介状や資料を用意してもらえばスムーズに転院が可能

これらの工夫で、インプラントを長期間快適に使い続けることができます。

誤解と真実の整理

インプラントのメンテナンスに関してよくある疑問を科学的に整理します。

外す必要について

• インプラントは通常、定期的に「外して」メンテナンスする必要はありません。歯科医院でのクリーニングは、装着したまま専用器具で行います。ただし、オールオンフォーのような着脱式の構造の場合、必要に応じて取り外して清掃や点検を行うこともあります。

本数別の費用

• インプラントのメンテナンス費用は本数や部位によって変動します。複数本の場合は1本ごとの加算が一般的ですが、医院によってはセット割引がある場合も。費用目安は1本につき3,000～10,000円程度です。オールオンフォーの場合も、全体の人工歯のメンテナンスや調整に追加費用がかかることがあります。

保険適用について

• インプラント治療やメンテナンスは基本的に保険適用外です。ただし、特定の疾患や医療費控除の対象となるケースもあるため、詳細は歯科医院で確認してください。
• 定期メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎や脱落など寿命を縮めるリスクがあります。トラブル予防のためにも、正しい知識と継続的なケアが重要です。

インプラントのメンテナンスに強い歯科医院・衛生士の選び方

優良クリニックの条件と見分け方 – 設備、認定医、保証制度、口コミ評価のポイント

インプラントのメンテナンスを長期間安心して任せるには、クリニック選びが重要です。最新のCTや専用のインプラント器具など設備が充実しているか確認しましょう。また、インプラント治療の認定医や経験豊富な医師が在籍しているかどうかも大きな判断基準です。保証制度の有無や内容についても必ず確認し、インプラントの寿命や万が一のトラブル時に備えましょう。口コミ評価では、実際に治療やメンテナンスを受けた患者の声や、アフターフォローの質に注目すると安心です。

比較項目	チェックポイント例
設備	CT完備、専用スケーラー、衛生管理
医師の資格	インプラント認定医、実績数、症例紹介
保証制度	年数・範囲・条件の明示
口コミ・評判	メンテナンスの丁寧さ、説明の分かりやすさ、対応力

専門歯科衛生士の役割と資格 – 認定制度や技術レベルの説明、患者への効果的な指導法

専門の歯科衛生士は、インプラントメンテナンスにおいて欠かせない存在です。インプラント認定歯科衛生士の資格を持つスタッフは、インプラント周囲炎の予防や適切なクリーニング方法に精通しています。彼らは患者ごとに最適なブラッシング指導やセルフケア指導を行い、トラブルの早期発見にも貢献します。専門資格には、講習や試験を経て取得する制度があり、技術レベルを証明する指標となります。患者とのコミュニケーション能力も高く、不安や疑問に的確に答えてくれる点も安心材料です。

• インプラント認定歯科衛生士が在籍している
• 超音波スケーラーやエアフロー等の専用器具を適切に使いこなす
• 個々の患者に合わせたセルフケア指導ができる
• 定期検診やクリーニングの重要性を丁寧に説明してくれる

クリニック選びで失敗しないための注意点 – 初診時のチェックポイント

クリニック選びで後悔しないためには、初診時にインプラントのメンテナンス体制や方針をしっかり確認しましょう。担当医や歯科衛生士に直接質問し、対応や説明が丁寧かどうかも重要です。アフターフォローや転院時のサポート体制、費用の明確さも必ずチェックしましょう。

• インプラントの定期メンテナンス内容と頻度を明示しているか
• メンテナンス費用や保証範囲の説明が明確か
• 引っ越しや転院時のサポート体制が整っているか
• 器具の使い回し防止や衛生管理体制が徹底されているか

医院概要

医院名・・・T DENTAL OFFICE 天王寺インプラントクリニック
所在地・・・〒545-0052 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋１丁目３−１５ 阿倍野共同ビル7階
電話番号・・・06-6655-0700