顎関節症はどれくらいで治る?治療期間と改善方法を徹底解説

顎関節症はどれくらいで治るのか、実際の期間や治療の内容が分からず不安に感じていませんか?
「症状が軽いから自然に治るだろう」「歯科に行くほどではないかも」と放置していませんか?しかし、関節の痛みや開口障害をそのままにしておくと、数か月後には治療が必要になるケースもあります。
顎関節症は軽度で2〜4週間、中等度で1〜3か月、重度では6か月以上かかることもあり、治癒期間は筋肉の緊張状態や関節円板のずれ、咀嚼筋の負担といった複数の因子に左右されます。さらに、年齢や姿勢、日常生活のストレスなども症状の改善スピードに大きく関わります。
本記事では、顎関節症がどれくらいで治るのかについて気になるポイントを詳しくまとめました。
T DENTAL OFFICE 天王寺インプラントクリニックは、患者様の健康と笑顔を大切に、質の高いインプラント治療を提供しています。当院では、特に「オールオンフォー」という高度なインプラント技術を用いて、少ない本数のインプラントで全ての歯を支えることが可能です。これにより、通常のインプラントよりも短期間で治療が完了し、費用も抑えられます。安心して治療を受けていただけるよう、事前カウンセリングからアフターケアまで丁寧に対応いたします。
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住所 | 〒545-0052大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目3−15 阿倍野共同ビル7階 |
電話 | 06-6655-0700 |
顎関節症とは?起こるメカニズムと分類をわかりやすく解説
顎関節の構造と仕組みを理解する
顎関節症の正確な理解には、まず「顎関節とは何か」を把握する必要があります。顎関節は、耳の前あたりにある「下顎骨」と「側頭骨」によって構成され、口の開け閉めや咀嚼、会話といった日常的な動作において重要な役割を果たしています。
顎関節の主要構成は以下のようになっています。
部位名 | 構造の概要 | 主な役割 |
下顎頭 | 下顎の関節部分 | 上下・左右への移動を実現 |
関節円板 | 繊維軟骨製のクッション | 関節運動の滑らかさを保つ |
関節包 | 関節を覆う膜状組織 | 滑液分泌・関節の安定化 |
靭帯 | 骨と骨をつなぐ結合組織 | 可動範囲の制御と固定化 |
咀嚼筋群 | 顎の動きを司る筋肉群(咬筋・側頭筋など) | 噛む・開ける・閉じるなどの運動制御 |
特に関節円板は、上部と下部に分かれた関節の間に位置し、緩衝材のような役割を果たしています。関節円板がずれることで関節音が鳴ったり、痛みが出たりすることがあります。また、咀嚼筋が緊張することで下顎の動きに制限がかかり、開口障害や顎の疲労感を引き起こします。
顎関節症の主な症状とは
顎関節症において代表的な症状は大きく分けて三つ存在します。これらの症状は単独または複合的に現れるケースが多く、進行度合いや原因によって症状の出方も異なります。
- 顎の痛み
- 開口障害(口が開かない、開けにくい)
- 関節音(カクカク、ジャリッという音)
まず痛みに関しては、顎周辺、こめかみ、耳の下に感じることが多いのが特徴です。痛みは顎を動かした時だけでなく、安静時にも起こる場合があります。また、噛み合わせのずれや顎の筋肉の過緊張によって起こることがあります。
次に開口障害は、通常の開口量(40〜50mm)に満たない状態で、特に朝起きた時に強く感じることがあります。これは睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが関係していることが多く、慢性化すると口腔ケアや食事に支障をきたしてしまいます。
関節音は、顎を開けた時や閉じるときに「カクン」という音や、関節円板がずれた時の「ジャリジャリ」という音として聞こえます。この音がするからといって全てが病的なわけではありませんが、痛みや開口障害と併発している場合は早期受診が推奨されます。
顎関節症の3タイプ分類と原因要因
顎関節症は、その発症部位や症状によって次の3タイプに分類されています。これらは治療方針を決める上で重要な指標となります。
分類名 | 発症部位 | 主な症状 | 原因例 |
筋肉型(I型) | 咀嚼筋 | 顎周辺の痛み、開口障害 | ストレス、食いしばり、姿勢不良 |
関節円板型(II型) | 関節円板 | カクカク音、開閉口の違和感 | 円板のズレ、外傷 |
骨変形型(III型) | 顎関節骨 | 顎の変形、持続的な痛み | 慢性進行、炎症性変化 |
筋肉型(I型)は、精神的ストレスや長時間の噛みしめ、咀嚼筋の過剰使用などが主な原因です。特に現代人に多いスマートフォン姿勢や長時間のデスクワークが関係しているとされる。
関節円板型(II型)は、円板が正常な位置から逸脱することで発生します。口を開けるたびに「カクカク」と音がするのが特徴で、放置すると円板が戻らなくなり、開口障害が発生します。
骨変形型(III型)は、長年の顎関節症を放置した場合や、重度の関節炎などによって骨が変形してしまった状態です。この段階では顎の外観にも変化が見られることがあり、保存療法だけでは改善が難しくなります。
原因となる要因は多岐にわたり、以下のような複合的要素が重なって発症に至るケースが多いです。
- 歯ぎしり・食いしばり
- 不良姿勢(猫背・頬杖・横向き寝)
- ストレスによる筋緊張
- 咬合異常(噛み合わせのずれ)
- 外傷や事故の後遺症
- スマホの長時間使用による頭部前傾姿勢
これらの因子は単独で作用することもあれば、複数が重なって発症することもあります。特に生活習慣や職業的背景によってリスクが増すため、症状が出た場合は一度ライフスタイルを見直すことが重要です。顎関節症は「原因不明」ではなく、「多因子性」という理解が適切です。
顎関節症はどれくらいで治る?軽度〜重度の期間別の治癒目安
症状の軽重による治癒期間の違い
顎関節症の治癒期間は、症状の重さによって大きく異なります。軽度であれば自然に改善するケースもありますが、放置や誤った対処をすると慢性化や再発リスクが高まり、長期間の治療を要することもあります。
症状の重さごとに治療にかかる期間等を表の形にまとめました。
重症度の分類 | 主な症状例 | 想定される治癒期間 | 推奨される対応 |
軽度 | 開口時の軽い違和感、軽い関節音 | 2〜4週間 | セルフケア、姿勢改善、生活習慣の見直し |
中等度 | 開口障害、持続する痛み、強い関節音 | 1〜3ヶ月 | 歯科受診、スプリント療法、マウスピース装着 |
重度 | 開口不能、慢性痛、骨の変形など | 6ヶ月〜1年以上 | 専門医による治療、画像診断、手術検討 |
どの重症度においても、再発防止のためには原因因子を特定し、日常生活での顎への負担軽減が求められます。慢性化を防ぐためにも、初期症状を見逃さず、適切な診療を早期に受けることが重要です。
自然治癒の可能性とその条件
顎関節症は、軽症であれば自然に回復するケースもあります。
自然治癒が可能とされる条件としては以下のものが挙げられます。
- 症状が断続的であり、発症期間が短い
- 顎の開閉時に軽度の違和感がある程度で、強い痛みを伴わない
- 関節円板の逸脱が軽度で可逆的な場合
- 睡眠やストレス管理、姿勢の改善がされている
反対に、放置が危険な顎関節症の特徴は以下の通りです。
- 開口が著しく制限される(指2本以下しか開かない)
- 顎のズレや咬み合わせの異常が強く現れる
- 関節音が常時鳴り続ける
- 顎関節や耳の周囲に鋭い痛みが持続する
こうした症状がある場合には、自然治癒を期待して放置することは非常にリスクが高く、症状の悪化や関節構造の破壊につながる恐れもあります。
また、自然治癒を促すうえで注意すべきポイントとして、「やってはいけないこと」も重要です。誤ったマッサージや無理な開口運動、片側咀嚼などの習慣は、逆に炎症や損傷を助長する要因となります。
このように、自然治癒が期待できるか否かを自己判断することは難しく、信頼できる歯科医や専門医の診断を仰ぐことが重要です。
治癒までに影響する生活習慣・年齢・体質
顎関節症の回復スピードには、生活習慣や年齢、体質といった個人差が大きく関係しています。
生活習慣ごとの影響因子としては下記のものが挙げられます。
生活習慣・背景 | 治癒に与える影響 | 推奨される改善ポイント |
長時間のスマホ操作 | 下顎の不安定な位置による負担増加 | 正しい姿勢の保持、操作時間の制限 |
寝る姿勢(横向き) | 関節への片側圧迫が続く可能性 | 仰向け睡眠の推奨、枕の高さ調整 |
歯ぎしり・食いしばり | 筋肉・関節の慢性的緊張 | マウスピース使用、ストレス対策 |
食生活の乱れ | 咀嚼筋や関節の負担増加、炎症促進 | 咀嚼回数・バランスを意識した食事 |
運動不足・血流低下 | 筋肉の柔軟性低下、回復遅延 | 軽いストレッチや有酸素運動の習慣 |
年齢面では、10〜20代の若年層は代謝や修復機能が高いため、軽度の顎関節症であれば早期に改善するケースが多いです。逆に、40代以降では関節軟骨の摩耗や骨代謝の低下により、慢性化・再発リスクが高まります。
また、体質的に筋肉の柔軟性が乏しい人やストレス耐性が低い方では、回復までに時間がかかる傾向にあります。特に女性はホルモンバランスの影響により筋肉の緊張や痛みを感じやすく、月経周期による症状の変動も少なくありません。
このように、治癒期間を短縮するためには、症状だけでなく自身のライフスタイルや背景要因を客観的に見直すことが大切です。
顎関節症を早く治す方法と正しい治療法
セルフケアで効果的な方法は?
顎関節症の初期段階や軽度な症状であれば、日常生活の中でできるセルフケアによって改善が期待できるケースもあります。セルフケアは、顎関節や咀嚼筋への負担を軽減し、自然な回復を促すための重要な手段です。ここでは、安全で効果的とされるケア方法を紹介します。
顎関節症に有効なセルフケア手法は以下の通りです。
方法名 | 内容の概要 | 注意点 |
温熱療法 | タオルを40度程度に温め、顎関節に10〜15分あてる | 長時間の加温は避ける。1日2回程度が適切 |
筋肉マッサージ | 咀嚼筋や側頭筋を指で円を描くようにやさしくほぐす | 痛みがある場合や悪化を感じたら中止 |
ストレッチ法 | 顎を左右や上下にゆっくり動かす動作を繰り返す | 無理に動かすと悪化の恐れ。小さな動きから開始 |
割り箸トレーニング | 割り箸を歯で軽く挟み、左右に揺らすようにしてバランス調整 | 顎関節が不安定な時は行わない |
姿勢改善 | スマホ使用時の猫背やうつむき姿勢を正す | 長時間のデスクワークでは15分に一度姿勢を整える |
これらの方法を行う際は、1つずつ丁寧に実践することが大切です。複数の方法を同時に行うと逆に負担を増やすリスクがあるため、症状に応じて選択してください。
また、自己判断で痛みを我慢しながら無理にケアを続けるのは避けましょう。痛みが引かない、または悪化する場合は早めに専門医へ相談することが推奨されます。特に「耳の下の痛みが続く」「開口時のカクンという音が増えてきた」「朝起きたときに顎がこわばる」などの症状が見られる場合は、病院での正確な診断が必要です。
スプリント療法・理学療法・薬物療法の違い
顎関節症が進行すると、セルフケアだけでは症状の改善が難しくなることがあります。そうした場合に効果を発揮するのが、医療機関で提供される専門的な治療法です。ここでは、代表的な3つの療法「スプリント療法」「理学療法」「薬物療法」について、その違いを菅ん担にまとめました。
治療法 | 内容 | 主な適応症状 | 保険適用 |
スプリント療法 | マウスピースで噛み合わせを調整 | 歯ぎしり・噛みしめ癖・関節のズレ | 適用あり |
理学療法 | 電気刺激や超音波で筋肉を緩める | 筋肉性の顎関節症・慢性痛 | 適用あり |
薬物療法 | 鎮痛剤・筋弛緩薬の処方 | 炎症・強い痛み・筋緊張 | 適用あり |
患者の症状に応じて適切な療法を選ぶことが重要であり、「どの治療法が自分に合っているのか分からない」と感じた場合には、歯科医師または顎関節症を専門に扱う口腔外科医への相談が推奨されます。
また、保険適用の範囲や初診時の費用については医療機関によって異なるため、事前に確認しておくことも安心して治療を受けるためのポイントです。
医療機関での最新治療法と通院頻度
顎関節症の重度化や慢性化に対しては、最新技術を活用した治療法が登場しています。これらは従来の治療法と比較して、短期間で高い効果が期待されるケースも多く、患者のQOL(生活の質)向上に貢献しています。
最新医療治療としては下記のものが挙げられます。
治療名 | 内容の説明 | 通院頻度 | 対応可能な施設 |
ボツリヌス注射 | 咬筋や側頭筋に注射し、緊張を緩めて噛みしめを抑制 | 1回/月ペース | 一部の歯科・美容外科 |
超音波療法 | 高周波の音波振動で筋肉の深部を温め、血流促進と痛み軽減 | 週1〜2回 | 理学療法対応医院 |
レーザー療法 | 低出力レーザーで炎症を軽減し、細胞活性を促進 | 週1回〜10日に1回 | 一部の歯科 |
これらの治療は比較的新しいため、すべてのクリニックで対応しているわけではありません。これらの治療法の導入状況や実績については、クリニックの公式サイトや来院時の相談で確認するとよいでしょう。
また、最新治療を受ける際は、「治療の継続回数」「1回あたりの治療時間」「併用すべきケア」などを医師と共有しておくことが成功の鍵です。患者自身が通院計画や生活習慣を見直すことで、より短期間での改善が期待できます。
まとめ
顎関節症は放置しても自然に治るケースもありますが、実際には多くの患者が違和感や痛みに悩み、日常生活に支障をきたしています。特に関節や筋肉に負担がかかる生活習慣が続くと、症状が長引いたり悪化する恐れもあるため、早期の対処が重要です。
治癒にかかる期間は症状の重さによって異なります。軽度の顎関節症であれば約2〜4週間で改善することもありますが、中等度では1〜3か月、重度では6か月以上の時間がかかる場合もあります。治療法もセルフケアからスプリント療法、医療機関での先端療法まで幅広く、症状や原因に応じた最適な選択が必要です。
さらに、生活習慣や姿勢、ストレス、年齢などの因子が治癒期間に影響を与えることが確認されています。特に筋肉の緊張や歯ぎしり、睡眠中のあごの位置など、見落としがちな日常の癖が再発の引き金になることも少なくありません。
顎関節症は「様子を見ていれば大丈夫」という軽視が命取りになる場合もあります。放置による慢性化や、治療が長引くことでの医療費増加を避けるためにも、自分の症状を正確に見極め、適切な対処を早めに取ることが大切です。
T DENTAL OFFICE 天王寺インプラントクリニックは、患者様の健康と笑顔を大切に、質の高いインプラント治療を提供しています。当院では、特に「オールオンフォー」という高度なインプラント技術を用いて、少ない本数のインプラントで全ての歯を支えることが可能です。これにより、通常のインプラントよりも短期間で治療が完了し、費用も抑えられます。安心して治療を受けていただけるよう、事前カウンセリングからアフターケアまで丁寧に対応いたします。
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よくある質問
Q.顎関節症は放置して自然に治ることはありますか
A.軽度の顎関節症ではストレスの緩和や生活習慣の見直しにより2〜4週間で自然に改善することがあります。ただし、開口障害や慢性的な痛み、関節円板のズレなどがある場合には、放置することで6か月以上症状が続いたり、関節や筋肉の変形につながることがあります。顎関節や筋肉の負担を早期に減らすセルフケアや診療を受けることが再発リスクの低減に寄与します。
Q.セルフケアはどの程度効果がありますか
A.セルフケアの効果は個人差がありますが、早期の段階で正しい方法を行えば7〜14日程度で痛みや緊張の緩和を感じることが多く、筋肉型の顎関節症に特に有効です。ストレッチ、温熱療法、割り箸トレーニングなどは筋肉と関節への負担を軽減し、改善を促進します。ただし自己流のマッサージは逆に悪化させるリスクもあるため、歯科医師や専門医の指導のもと行うのが安全です。
Q.医療機関での最新治療法はどんなものがありますか
A.医療機関では、従来のスプリント療法や理学療法に加えて、ボツリヌス注射や超音波療法などの先進的な療法が選択肢として増えています。特に筋緊張を伴うケースではボツリヌス注射が3か月効果が持続し、治療効率が高いと評価されています。通院頻度は週1回程度、初診からの目安期間は3か月〜6か月が一般的で、継続的な治療が症状の再発防止に繋がります。医療機関を選ぶ際は、顎関節症の診療実績や専門医の在籍状況も確認しましょう。
医院概要
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